こんにちは、アイリス幼児教育&非認知能力育成トレーナーのあやです。
小学校受験の準備を進める中で、こんなふうに不安になることはありませんか?
「このやり方で本当に大丈夫かな…」
今日は、そんな不安を見て見ぬふりして進んでしまった結果、後悔を残すことになったAさん一家の実例をもとに、小学校受験で大切なポイントをお話しします。
A家のケース:ペーパー重視が招いた結果

Aさん一家は、小学校受験に向けて真剣に取り組んでいました。特に、ペーパー試験の克服を目標に掲げ、以下のような対策を行っていました。
- 通っていた教室でペーパーに特化した講座を受講
- 週末には1日3〜4時間のペーパー学習
- 「もっとやればできるよ!」と励ましながら量をこなす
その努力の甲斐あって、模試の成績は向上しました。
しかし、お子さんは次第に嫌々取り組むようになり、「どうせ無理だ」という言葉が口癖になってしまったそうです。
結果、志望校の考査本番では緊張から面接で泣き出し、「お腹が痛い」と控室からなかなか出られない状態に…。
その結果、最終的に公立小学校へ通うことになりました。
当時のことを振り返って、Aさんはこうおっしゃっていました。
「ペーパーへの苦手意識を克服させたい一心でやってきましたが、どこで道を間違えてしまったのでしょうか…?」
親の努力が逆効果になるとき
Aさんは決してお子さんを追い詰めるつもりではなく、苦手を克服してあげたいという純粋な親心から取り組んでいました。
しかし、そこにはいくつかの落とし穴がありました。
問題点1:子どもの意思が反映されていない学習
- ペーパーの内容や量、進め方をすべて親が管理し、子どもの意見が尊重されていませんでした。
- 子ども自身が「克服したい!」と思う気持ちを育てる機会がなかったのです。
問題点2:非認知能力の育成不足
- ペーパー学習ばかりに注力した結果、以下の力が育まれませんでした。
- 自己肯定感
- 自己効力感
- 主体性
- 協調性
- コミュニケーション能力
いわゆる非認知能力ですね。
これらの力が不足していると、試験本番で緊張や不安に押しつぶされやすくなってしまいます。
問題点3:幼児の発達を無視した学習方法
- 幼児が集中できる時間は、「年齢+1分」が目安と言われます。それを大きく超える学習時間は、効果が薄いだけでなく、逆に学びへの意欲を削ぎかねません。
非認知能力が受験成功を左右する理由

小学校受験は、お子さんの認知能力(ペーパー試験の点数)だけで合否が決まる試験ではありません。学校側が重視するのは、次のような非認知能力です。
- 困難に立ち向かう気持ち
- 前向きに取り組む姿勢
- 指示を聞き守る力
- 相手への思いやりと協調性
- 自分で考え、表現する力
これらの力は、「ご家庭がどのように子どもを育ててきたか」を反映するものです。
学校側もまた、子どもを支える家庭の在り方を重要視しています。
Aさんの経験から学ぶこと
小学校受験は、親の価値観や子どもへの接し方が試される機会でもあります。
Aさんのケースから学べることは、次の通りです。
- 認知能力を伸ばす前に、非認知能力を育てる
- 非認知能力が育っていない状態での学習は、子どもにとって「耐えるだけ」のものになりがちです。
- 子どもが「やってみたい」と思える環境を整えることが第一歩です。
- 子どもの意思を尊重する
- 子どもが自分で目標を設定し、それを達成する喜びを味わえるような学習方法を取り入れましょう。
- 家庭の雰囲気を整える
- 子どもの自己肯定感は、家庭での親子の会話や接し方から育まれます。「できたこと」「頑張ったこと」に目を向け、褒めてあげましょう。
まとめ:小学校受験の本質を見誤っていませんか?

小学校受験は、ただ合格を目指すだけの試験ではありません。
- 子どもが自分の力を信じて挑戦できるか
- 家庭が一緒に成長できるか
これが、受験を成功に導く鍵です。
Aさんのような後悔をしないためにも、お子さんの心と非認知能力にしっかり寄り添う受験準備を大切にしてください。
親として成長し、家庭の力を最大限に発揮することで、親子で充実した受験体験を積めるはずです。
あなたのご家庭はどうですか?
今回の話を聞いて、あなたの家庭ではどのような取り組みが必要だと思いましたか?
ぜひ、お子さんの「今」と向き合いながら、小さな一歩を始めてみてくださいね。