こんにちは、アイリス幼児教育のあやです。
先日体験に来てくれた方から以下のようなご質問をいただきました。
都内の国立小受験に向けて 新年長からお教室通いを考えています。
現在新年中ですが、 現段階で家庭内でやっておくべきことや意識しておくべきことなどありますか?
今回は同じようなお悩みを持っている方に向けて、「国立小学校受験、ペーパー学習前にやるべきこと」をお話しします。
まずは巧緻性と体を鍛えよう
国立、私立問わず、小学校受験も受験ですから、中高大と同じようにペーパー学習が大切、ペーパーの点数で合否が決まると考えている方がまだまだ多いと感じています。
小学校受験の考査内容はペーパーのみならず、巧緻性(制作や絵画)、行動観察、運動、口頭試問、面接と多岐に渡っているのが実情です。
ですから私は、同様のご相談をいただいたときにまず以下のことを確認させてもらっています。
- ハサミは上手に使えますか
- ハサミで◯が切れますか
- のりは上手に使えますか
- 筆圧はしっかりしていますか
- 塗り絵をはみ出さずに塗れますか
- クーピーで色の濃淡はつけられますか
- 自分で衣服の着脱はできますか…等
いわゆる巧緻性(手先の器用さ)に関する質問です。
なぜ巧緻性について確認するのかと言うと、巧緻性は幼児期の脳の成長においてとても大切な要素だからです。
巧緻性について「手指の巧緻性は手指を使う学習、 繰り返しを要する学習への 好き・嫌いに影響し、 種々の学習への取り組みと関連する」という研究結果も出ています。
つまり巧緻性の高いお子さんは、物事に集中して取り組むことができ、学習効果が得やすいとも言えるんです。
ですから多くの学校で巧緻性の高い子を見極めるような制作や絵画の試験が行われているのだと思います。
しかもこの巧緻性領域は、一朝一夕ですぐにできるようにあるものではないのが要注意ポイント。
早いうちから、日常生活を通して毎日コツコツと積み重ねていく必要があります。
(例えば、お洋服はボタンが多いものを選ぶ、廊下は雑巾を絞りって拭き掃除する、廃材で自由工作を楽しむ等)
また指先は第二の脳とも言われていますから、巧緻性の取り組みを通して指先をたくさん使う練習をしておくことで脳の発達も促され、ペーパーの理解度にも繋がってきます。
このように指先をしっかり鍛えてきた子は、ペーパー学習は新年長(年長11月)からでも十分間に合います。
受験というと、お子さんにいきなりペーパーの過去問を解かせる方が時々いらっしゃいますが、なんの準備もなくスイスイ解けるお子さんはそう多くありませんので、気を付けましょう。
運動については、その効果を次にお話しします。
動画でも解説していますので、もしよかったら合わせてご覧ください。
小学校受験対策の進め方を知っておこう
先述のとおり、小学校受験の準備は多岐に渡ります。
ですから、効率的に準備を進めるために「どこから手を付けるか」は 重要なポイントです。
私のお勧めプランをお話しします。
(ただし、お子さんによってベストな形は様々ですから参考程度になさってください)
新年少〜新年中の間にやるべきこと
小学校受験の世界では、進級前年の11月から新年少、新年中、新年長と呼びます。
この新年少〜新年中の間は、とにかく手と体を動かして巧緻性と運動力を鍛えておきましょう。
小学校受験の巧緻性で見られているのはこの部分です。
- 描く
- 塗る
- 切る
- 貼る
- 折る
- 結ぶ
- 巻く
- 通す
- 丸める
- 包む
- ねじる
- ちぎる
具体的にどのようなことをしたらいいのかわからない場合は、市販の工作ワークから始めるといいですね。
また、運動も学力との相関関係が様々な実験結果で明らかになっています。
小学校受験の場合は、脳を鍛えるという意味の他に、良い姿勢を保つ、健全な精神を育てるという部分でも重要になってきます。
また、東京大学の深代教授は、勉強も運動も「脳で行う」という意味では、「できないことができるようになる喜び」が楽しみややりがい、また自己肯定感を得て成長できるという点において一緒だとお話しされており、その重要性を私自身も実感しているところです。
巧緻性も運動を通して「できない→できた」という小さな成功体験を積み重ねてきたお子さんは、精神的にも強く安定してきますので、学習の土台となる心と体の育成に注力していただきたいと思います。
新年中〜新年長の間にやるべきこと
本格的なペーパー学習を始める時期です。
こちらも時々「志望校に出る分野だけ学習する」ご家庭もありますが、お勧めできません。
例えば、筑波大学附属小学校を志願するご家庭の場合、「筑波のペーパーはお話の記憶と図形のたった2枚だけだから、それ以外はやる必要がない」という話を時々聞きます。
しかし、お話の記憶の中には、季節や昔話、理科的常識等が問われる問題が出題されることもあり、それらの知識を得ていない状態では高得点も期待できません。
ですからまずは、体系的に学べる教材を一通り、が基本です。
もし苦手や理解が乏しい問題が出てきたら、具体物を使って理解を促すほか、単元特化の領域別問題集を使って理解を深めていってもいいですね。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。