アイリス幼児教育のあやです。
私は非認知能力育成トレーナーの資格保持者です。
資格取得の勉強をしようと思ったきっかけは、非認知能力の高さが小学校受験するお子さんの合否にも大きな影響を与えると実感しているからです。
そこで今回は、なぜ小学校受験するにあたって非認知能力を育てておく必要があるのかについて詳しくお話ししていきます。
非認知能力とは何か
そもそも非認知能力とはなんなのか、概要を掴みましょう。
定義と特徴
非認知能力とは、知識や学力のような認知的な能力とは異なり、社会性や情動、自己制御などの能力を指します。
具体的には、忍耐力、自己管理能力、協調性、創造力、問題解決能力などが含まれ、これらは学校や職場での成功に深く関わる能力であり、人生全般においても重要な役割を果たします。
非認知能力は数値で測ることが難しいのが難点ではありますが、これらの能力は長期的な視点で見たときに、大きな影響を与えることが多いことで知られています。
例えば、非認知能力の代表格である忍耐力や自己制御力は、困難な状況でも粘り強く取り組む力でもあるため、学業やスポーツなどの分野で成果を上げる可能性を高くします。
また非認知能力は早い段階から育むことができ、幼少期の経験や家庭環境が大きく影響します。
親が子どもに対してどのように接し、どのような環境を提供するかが、子どもの非認知能力の発達に大きく関わるため、家庭での取り組みが非常に重要です。
非認知能力の具体例
非認知能力にはさまざまな種類がありますが、代表的なものをいくつか挙げます。
- 忍耐力: 長期間にわたって努力を続ける力です。
困難に直面しても諦めず、目標に向かって努力し続けることができます。 - 自己管理能力: 自分の行動や感情をコントロールする力です。
計画を立てて実行する力や、衝動を抑える力などが含まれます。 - 協調性: 他人と協力して物事に取り組む力です。
コミュニケーション能力や、他人の意見を尊重する姿勢が含まれます。 - 創造力: 新しいアイデアを生み出す力です。
柔軟な思考や問題解決のための発想力などが含まれます。 - 問題解決能力: 困難な状況に対して効果的に対処する力です。
問題を分析し、解決策を考え、実行する力が含まれます。
これらの非認知能力は子どもの成長において重要な役割を果たし、将来の成功にも繋がります。
非認知能力の重要性
非認知能力は学力だけではカバーできない部分を補い、子どもの総合的な成長に寄与します。
例えば忍耐力や自己管理能力が高い子どもは、勉強やスポーツなどで長期的な目標を持ち、努力を続けることができる特徴を持ちます。
また協調性が高い子どもは、友達や先生との良好な関係を築きやすく、学校生活を円滑に進めることができます。
さらに、非認知能力は社会に出たときにも重要なソーシャルスキルです。
職場では単に知識や技術があるだけでなく、他人と協力して仕事を進める力や困難な状況に対処する力が求められますよね。
その点、非認知能力が高い人は、職場でも高い評価を受け、リーダーシップを発揮することができるようになるでしょう。
親として子どもと積極的に関わり、非認知能力を育むための環境を整えることで、子どもの将来にとって良い意味で大きな影響を与えることができます。
非認知能力が小学校受験に与える影響
ここまでお話ししてきた非認知能力が小学校受験の結果にどのような影響が与えるかを知っておくことも重要です。
学習意欲と持続力
小学校受験において、学習意欲と持続力は非常に重要な要素です。
非認知能力の一つである忍耐力や自己管理能力が高い子どもは、目標に向かってコツコツと努力を続けることができる特徴を持ちます。
受験勉強は長期間にわたることが多いですから、親子が協力し合い、挫折せずに続けることできるか否かが成功の鍵を握っていると言っても過言ではありません。
ですから親が子どもの興味や関心を引き出し、学ぶことの楽しさを感じさせることで、自然と学ぶ意欲を高めていく関わり方が求められます。
このような日々を重ねることで受験勉強もスムーズに進み、合格の可能性が高まっていきます。
さらに持続力がある子どもは、困難な問題に直面しても諦めずに取り組むことができます。
受験対策では難しい問題や新しい課題に挑戦することが多いため、持続力があることで問題解決の力も養われます。
以上のことから、非認知能力が高い子どもは受験においても強い武器となるのは間違いありません。
社会性と協調性
小学校受験では、学力だけでなく社会性や協調性も重要な評価ポイントとなります。
特に行動観察でのグループ面接やグループ活動の試験では、他人と協力して課題に取り組む姿勢やコミュニケーション能力が求められます。
非認知能力の一つである協調性が高い子どもは、友達と円滑にコミュニケーションを取りながら、協力して課題を解決することができます。
そして社会性が高い子どもは、初めて会う人ともスムーズに関わりを持つことができ、面接官に対しても良い印象を与える可能性も非常に高いです。
これらの社会性や協調性は、家庭や学校での日常生活を通じて育まれるものです。
親が子どもに対して、他人との関わり方や協力の大切さを教えることで、少しずつ身についていきます。
さらに協調性が高い子どもは、学校生活でも友達や先生との関係を円滑に築くことができます。
そのような子どもはクラスメイトとのトラブルを減らし、学習環境を整えることが可能になるでしょう。
非認知能力の高さは受験だけでなく、その後の学校生活にも大きく影響を与えるため、考査において先生方が重要視するのも当然のことと言えます。
問題解決能力と創造力
小学校受験では、問題解決能力や創造力も求められることが多いです。
例えば、面接や絵画、行動観察では、与えられた課題に対して自分なりの解決策を考えたり、新しいアイデアを生み出したりする力が試されます。
非認知能力の一つである問題解決能力や創造力が高い子どもは、こうした試験においても優れたパフォーマンスを発揮することができます。
問題解決能力は日常生活の中で様々な問題に対処する経験を通じて育まれます。
家庭では、親が子どもに対して自分で考えさせる機会を提供し、解決策を見つけるサポートをしてあげましょう。
また創造力は自由な遊びや創作活動を通じて養われます。
家庭では、環境を整える、道具を揃える等、積極的に関与しサポートしてあげましょう。
さらに、問題解決能力や創造力は、将来の学習や仕事においても非常に重要なスキルです。
受験を通じてこれらの能力を高めることで、子どもは自信を持って新しい課題に取り組むことができるようになります。
非認知能力の高さは小学校受験だけでなく長期的な成長にも大きな影響を与えるため、幼少期のうちから伸ばすことは、大きな価値があると私は考えています。
非認知能力を育てるための家庭での取り組み
小学校受験するご家庭にとって、非認知能力を育てておくことの重要性がお分かりいただけたでしょうか。
ここからは、実際にご家庭でできる非認知能力を高める取り組みをご紹介します。
日常生活での習慣作り
非認知能力を育てるためには、日常生活の中での習慣作りが大切です。
例えば、毎日のルーティンを作ることで、自己管理能力や計画性を養うことができますし、朝起きる時間や食事の時間、学習時間を決めておくことで、規則正しい生活習慣も身につきます。
また、家庭内でのお手伝いや役割分担を通じて、責任感や協力の精神を育まれます。
例えば、食事の後片付けや掃除などの簡単なお手伝いを担当してもらうことで自己管理能力や協調性も自然と培われていきます。
何ができるのかはご家庭次第。
特別なことをせずとも、親が積極的に子どもに役割を与えサポートすることを意識していきましょう。
さらに、家族で一緒に過ごす時間を大切にすることで、コミュニケーション能力や社会性が育まれます。
食事中にスマホや新聞を見ているなどはもちろんしてないですよね?
食事の時間や遊びの時間を通じて子どもとしっかりと向き合う時間をとると、子どもは安心感を感じ、社会性や情動の発達が促進されます。
このように、日常生活の中での習慣作りが非認知能力の発達に大きく貢献します。
家族の時間を有意義に楽しみ、子どもの能力アップに繋げていきましょう。
親子で楽しむアクティビティ
非認知能力を育てるためには、親子で楽しむアクティビティを取り入れることが効果的です。
例えば、一緒に料理をすることは計画性や協力の精神を醸成にも繋がる絶好の機会です。
料理は効率的な手順を考えたり役割分担をすることで、子どもは自然と非認知能力を身につけることができます。
また、親子で一緒に遊ぶことも重要です。
家の中では、ボードゲームやカードゲームを通じてルールを守ることや他人と協力することを学ぶことができ、社会性や協調性の情勢に役立ちます。
さらに、創造力を養うために一緒に絵を描く、工作をすることも効果的です。
その他、ハイキングやキャンプと言った自然の中でのアクティビティも自然に触れながら様々なことを学べます。
出先で見つけた季節の花、野山の花、虫やその他生き物等の自然観察をすることは、探究心や問題解決能力を伸ばすことにも通じます。
このように親子で一緒に楽しむアクティビティを通じて、子どもの非認知能力を育てることができます。
家庭でのコミュニケーションの工夫
家庭でのコミュニケーションは、非認知能力の発達に大きく寄与します。
親が子どもと積極的にコミュニケーションを取る機会を設けることで、情動の安定や社会性の発達が促されます。
忙しい、自分の時間が欲しい等、親以前に一人の人として気持ちに余裕を持つことは難しいかもしれませんが、子のためを思うならば家庭内の会話を疎かにしないように気をつけましょう。
特に毎日の食事の時間を利用して、今日あった出来事や感じたことを話す習慣をつけるのはよいですね。
その際は、ぜひ親の方が子どもの話をじっくりと聞く姿勢を持つようにしてください。
子どもが感じていることや考えていることに対して、しっかりと耳を傾けることで、子どもは信頼感を感じ、自分の気持ちを表現する力が育ちます。
そして、情動のコントロールや自己表現能力が向上していきます。
子どもは自分の話を聞いてもらえた実感があるからこそ、人の話が聞けるようになる一面もありますから、聞いてほしいと思うなら、まず親が率先してお手本を見せるのが先決です。
さらに、家族で一緒に問題を解決する場面を作ることで、協力の精神や問題解決能力を養うことも可能です。
家族でのお出かけの計画を立てる際に、子どもも参加させて意見を出し合うことで、子どもは自分の意見を持ち、協力して物事を進める力を身につけることができます。
家庭でのコミュニケーションを工夫することで、非認知能力の発達をサポートしましょう。
幼児期に非認知能力を伸ばす方法
非認知能力はどのように伸ばしていくことができるのか、その手段を知りましょう。
遊びを通じた学び
幼児期に非認知能力を伸ばすためには、遊びを通じた学びが非常に効果的です。
遊びは子どもにとって自然な活動であり、楽しみながら学ぶことができます。
例えば、積み木遊びやレゴブロックを使った遊びを通じて、創造力や問題解決能力が養われます。
また、ごっこ遊びを通じて、社会性や協調性を育むことができます。
子どもはごっこ遊びを通じて、他人とのコミュニケーションや役割分担の大切さを学びます。
親子で店員とお客さんの役を演じることで、サービス精神や協力の精神が自然と身についていきます。
さらに、運動遊びも非認知能力の発達に効果的です。
公園等でその場で出会った子どもたちと一緒に鬼ごっこやかくれんぼを通じて、協調性や自己管理能力が養われます。
加えて、ルールを守ることの重要性やフェアプレーの精神を学ぶことで、社会性も育まれます。
遊びを通じた学びは、子どもにとって楽しく効果的な非認知能力の育成方法です。
読み聞かせの効果
読み聞かせは、幼児期における非認知能力の発達に非常に効果的です。
親が子どもに絵本を読み聞かせることで、子どもは情動のコントロールや共感能力を育むことができます。
そして物語に登場する人物の気持ちや行動を理解することで、感情の豊かさや他人への思いやりの心も育まれていきます。
また、読み聞かせは親子のコミュニケーションを深める良い機会でもあります。
親が子どもと一緒に絵本を楽しむことで、安心感や信頼感が生まれ、子どもは自分の感情を表現する力や、親との絆を深める力を身につけることができるのです。
さらに、読み聞かせは言語能力の発達にも寄与します。
物語を聞くことで、語彙が増え、文章の構造を理解する力が養われます。
これにより、将来的な学習においても大きなメリットがあります。
読み聞かせは、親子の絆を深めながら非認知能力を育む効果的な方法です。
自由な創作活動の推奨
幼児期において、自由な創作活動は非認知能力の発達に欠かせないものです。
絵を描くことや粘土遊びを通じて、創造力や集中力が養われます。
子どもが自由に発想し、自分のアイデアを形にすることで、自信や達成感を感じることもできます。
また、音楽やダンスなどの表現活動も非認知能力の発達に寄与します。
楽器を演奏することでリズム感や協調性が養われ、ダンスを通じて身体表現の楽しさや自己表現の力を身につけることができます。
これらの活動は、子どもにとっても溢れるエネルギーを発散させる取り組みでもあるため、楽しく、効果的な非認知能力の育成方法と言えます。
さらに、自由な創作活動はストレス解消にもなります。
子どもが自由に遊び、創作する時間を持つことで、心の安定やリラックス効果が得られます。
これにより、感情のコントロールやストレス耐性も養われます。
このように、幼児期の自由な創作活動は、非認知能力の発達において非常に重要な役割を果たすことが理解いただけたのではないでしょうか。
非認知能力を伸ばすために必要なポイント
我が子の非認知能力を家庭で伸ばすために必要なことを知っておきましょう。
子どもの成長観察
非認知能力を評価するためには、日々の子どもの成長を観察することが大切です。
親が子どもの行動や態度を注意深く観察し、どのような場面でどのような非認知能力が発揮されているかを把握することで、具体的な成長の様子を確認することができます。
例えば、遊びの中で友達と協力して遊んでいる姿を見たり、困難な課題に対して粘り強く取り組んでいる姿を観察したりすることで、協調性や忍耐力の発達を確認することができます。
また、家族とのコミュニケーションの中で自分の意見をしっかりと述べる姿を見れば、自己表現能力の発達を評価することができます。
子どもの成長観察は、親が日常生活の中で意識的に行うことが重要です。
子どもの行動や態度を観察し、どのような非認知能力が育まれているかを確認することで、具体的な評価を行うことができます。
日々の行動の記録
非認知能力を評価するためには、日々の行動を記録することも効果的です。
例えば、子どもがどのような場面でどのような非認知能力を発揮したかを日記やメモに記録しておくことで、具体的な成長の様子を振り返ることができます。
例えば、困難な課題に対して粘り強く取り組んだ姿や友達と協力して問題を解決した場面など、具体的なエピソードを記録しておくと良いでしょう(小学校受験における願書対策にも繋がります)。
これにより、子どもの成長を客観的に評価することができます。
また、記録を通じて子どもの強みや課題を把握することもできます。
我が子は自己管理能力は高いが協調性が課題となっている等、それぞれの特性を理解することで、親としてまたお教室を利用するなどして適切なサポートを行うことができます。
日々の行動の記録を通じて、非認知能力の評価を定期的にしていきましょう。
定期的な見直しとフィードバック
非認知能力の評価は、定期的に見直しを行い子どもにフィードバックすることが重要です。
月に一度や学期ごとに子どもの成長を振り返り、具体的な成果や課題を確認することで、効果的なサポートを行うことができます。
見直しの際には子ども自身も参加させることが大切です。
子どもと一緒に成長の振り返りを行い、どのような場面でどのような非認知能力が発揮されたかを話し合うことで、子ども自身も自分の成長を実感することができます。
また、フィードバックを通じて、子どもに対して具体的なアドバイスを行うことも重要です。
「友達と協力して遊べて良かったね」「困難な課題に挑戦する姿勢が素晴らしかったよ」など、具体的な褒め言葉やアドバイスを伝えることで、子どもの自己肯定感を高め、非認知能力のさらなる発達を促すことができます。
子どもの様子をよく観察、記録し、定期的な見直しとフィードバックを通じて非認知能力の評価を行い、子どもの成長をサポートしましょう。
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