はじめまして。
アイリス幼児教育の代表・あやです。
このサイトをご覧になっているということは、お子様の小学校受験に興味がある、もしくはすでに小学校受験を決めていらっしゃるのかもしれませんね。
小学校受験は親子で1つの目標に向かって挑むかけがえのない機会です。
そしてその対策は、
- 読み聞かせをする
- 童謡を一緒に歌う
- お絵描きや工作を楽しむ
- 公園遊びをたっぷりして体力をつける
- 季節のお花や生き物を観察する
- 積み木、パズル、ブロック遊びで思考力を鍛える
- 家庭内で自分の役割を持ち、自立した生活習慣を築く
といったご家庭でできることも多いのが特徴です。
それならうちにもできそう!
なんだか楽しそう!
ちょっとワクワクしませんか?
もちろん入試にペーパーテストを課す学校も存在します。
ですがそれも過度な詰め込みや先取りは不要です。
しかしながら小学校受験は親のエゴ、教育虐待のように言われることがあるのはなぜでしょうか。
泣きながら親の背中を追いかける子
少し前にとある幼児教室の近くでこんな光景を目にしました。
そのお母様とお子様はお教室の帰りなのでしょう。
二人はこんなやりとりしながら駅に向かって歩いていました。
「なんでお教室でちゃんとできないの!」
と厳しい口調でお子様に話しながら、スタスタスタと足早に歩くお母様。
「ごめんなさい、ごめんなさい!!!」
お母様の背中を追いかけ、小走りで謝るお子様。
「いくらお家でできたって、お教室でできなきゃ意味ないの。このままじゃ◯◯小に合格できないよ」
お母様は続けます。
「そんなのわかってる!次はちゃんとやるから」
そう話すお子様は気丈に振る舞うものの、声は少し震えているようです。
私は悲しいような、寂しいような…なんとも言えない気持ちを抱いたまま帰路につきました。
小学校受験で孤立する親子
私も保護者として小学校受験意識した生活を7年間経験しているため、お母様の気持ちもお子様の気持ちも手に取るようにわかります。
ですからお母様を責める気持ちはこれっぽっちもありません。
むしろお母様の精神状態が心配になってしまうほどです。
(子どもというのは親が思うよりもずっと精神的にタフな場合が多いです)
実は私自身、長男の小学校受験の際には鬼の形相で家庭学習をしていた時期がありました。
その度に
「またやっちゃった…本当はこんなこと言いたくないのに」
「泣きながらプリントやっても全然覚えないだろうな」
と自分を責めて、小学校受験を楽しむどころかこんな苦しい日々が早く終わればいい。
そんな風に感じていました。
当時の私はフルタイムで働く会社員。
朝7時30分から夜19時まで娘を園に預けて働きっぱなしで、とにかく時間に追われていました。
1日を終えて無事に子供達が眠りにつくとホッとすると同時に「今日も言い過ぎちゃったな」という罪悪感。
自己肯定感が大事…そんなことわかっているものの、自分自身を肯定する気には全然なれなかったのは言うまでもありません。
あの時は何だか四六時中何かに追われているようで、ただただ辛かったです。
自分が我が子のためにと望んで進んだ道のはずなのに、
どこで間違ったんだろう?
何が違ったんだろう?
そんなことばかり考えていました。
そんな日々が親子にとって良いものであるわけがありません。
息子は私立小に合格いただいたものの、第一志望の国立小は不合格という結果でした。
当時の私が欲しかったもの
長男の受験結果に関して、後悔の気持ちは全くありません。
ただ今でも思うんです。
気軽に受験のことを相談できる人が周りにいてくれたら、その方向に進んでは望むものは得られませんよと教えてくれる人がいたら、少しは何かが変わっていたかもしれないって。
実際、長男時代の経験は長女の受験で活かされ、結果に繋げることもできました。
長女の受験結果は、受験した私立小、国立小共に合格です。
そして次第に、この経験を小学校受験を志すご家庭のお役に立てることはできないかと考えるようになりました。
しかしながら、他人様の受験に関わるなど、素人の私が簡単にできることではありませんし、そんなものを必要としている方もいらっしゃらないでしょう。
そこで…
幼児教室勤務を決めました
幼児教室には1年間勤務しました。
そこで多くのご家庭と接点を持つことになり、学校が求めるご家庭とご家庭が合格のためになさっていることの乖離を目の当たりにしてしまいました。
小学校受験の合否はペーパーのみでは決まりません。
ペーパーのみならず本当に必要なのはご家庭の総合力。
親子が一丸となって努力した先に得られるのが「合格」です。
しかし、多くのご家庭や幼児教室では、ペーパー指導に力を入れています。
「それだけじゃないと思うんだよな」
日を追うごとにそう感じることが段々と増えてきていました。
ただ当時の私が望んでいたようなご家庭力を上げるサポートはサブ対策的存在。
加えて経営陣は「ご家庭の中のことはわからないけど、合格させてしまえばそれでいい」という考え方です(全てのお教室がそういうわけではありません)。
「もう、自分でやるしかないのかもしれない」
私は少しずつそんな風に考えるようになっていったんです。
幼児教室は年間決められたカリキュラムを集団授業で進めていきますが、当然それについていける子だけではありません。
前述のとおり、できない子はお教室で劣等感を植え付けられ、保護者から責められてしまいます。
お子さんにとってそれは、楽しい思い出どころか最悪のトラウマになりうるものです。
こんな悲しい思いをするお子さんを増やすことが幼児教育なんだろうか?
当然答えはNoです。
そして娘が国立小に通っているため痛感していることですが、子どもにっては入学前よりも…
小学校入学後の方がはるかに大切
なんです。
もう少し詳しくお話しすると、小学校受験で志望校に合格することよりも受験後も学び続ける姿勢を幼児期に養うことができるか否かの方がはるかに大事だと思ってます。
もし無理な受験対策で学ぶ意欲を削いでしまったら?
無駄な難問ペーパーばかりやらせて勉強嫌いになってしまったら?
それでも入学してしまえばOK!
本当にそうなのでしょうか。
本来、小学校受験は、ご両親がお子さんのためにと思って始められることがほとんどの受験です。
それなのに入学後の学校生活が楽しめなかったら?
学ぶ意欲がなく落ちこぼれていってしまったら?
これ以上、不幸なことはないと思うのです。
どうかお子さんのためが間違った方向に進むことのないようくれぐれも留意なさってください。
私はいつでもお子さんの幸せを祈っています。