アイリス幼児教育の代表かつ、非認知能力育成トレーナーのあやです。
今回は、小学校受験に合格するために不可欠な「非認知能力」について掘り下げ、具体的なチェック項目を公開します。
これからの受験準備にぜひお役立てください。
非認知能力とは?小学校受験での重要性
非認知能力とは、認知能力(点数や偏差値等、数値化できる知的な能力)以外の心のスキルや特性のことを指します。
この非認知能力の重要性は、アメリカ合衆国の経済学者ジェームズ・J・ヘックマン(James J. Heckman)教授が「幼児期の非認知能力の育成が、個人の将来や社会全体に対して長期的な利益と影響をもたらす」と研究結果によって明らかにしており、年々注目度が上がっています。
小学校受験においては、以下のような非認知能力の育成が特に重要だと言われていますので、大まかにみていきましょう。
- 自己管理能力
→時間管理や自己制御、自立ができているか。 - 社会的スキル
→他者との協働や社会的コミュニケーション能力が備わっているか。 - 情緒的な知識と管理
→ストレス管理や感情のコントロールができるか。 - 学習戦略
→問題解決能力や学習意欲があるか。
これらの能力をバランスよく育んでいくことで、子どもは受験対して自信を持って前向きに臨むことができるようになっていきます。
具体的な非認知能力16のチェックシート
以下に、小学校受験において重要な非認知能力のチェックシートを示します。
各項目をチェックし、我が子の現在位置を確認しましょう。
自己管理能力
- 自己制御ができる(感情のコントロール、衝動的な行動の抑制)
できる/できない - 注意力を集中できる(学習や遊びの中での集中力)
できる/できない - 時間管理ができる(日常生活のルーチンを守る、タスクの優先順位をつける)
できる/できない - 目標を設定し、達成するための計画ができる(学習目標、スポーツの目標)
できる/できない
社会的スキル
- コミュニケーション能力がある(語彙の豊富さ、他者との対話)
ある/ない - 協力的でチームワークができる(グループ活動での役割分担、他者への支援)
できる/できない - 対人関係を良好に保てる(友達との関係、先生との関係)
できる/できない - リーダーシップの特性がある(グループでのリーダーシップ、イニシアティブをとる能力)
ある/ない
情緒的な知識と管理
- 感情を認識し、適切に表現できる(自分の感情を言葉で伝える、他者の感情を理解する)
できる/できない - ストレスを管理できる(ストレスを軽減する方法を知っている、緊張した状況で冷静になれる)
できる/できない - 自己効力感を持っている(困難な状況にも立ち向かう自信がある)
持っている/持っていない - 強靭さと忍耐力を持っている(失敗から学び、挑戦を続ける意欲)
持っている/持っていない
学習戦略
- 積極的な学びの姿勢がある(新しい知識やスキルを学ぶ意欲がある)
ある/ない - 学習の計画と戦略を立てることができる(学習目標を設定し、それに向かって計画を立てる)
できる/できない - 問題解決能力がある(複雑な問題を分析し、効果的な解決策を見つける)
ある/ない - 創造性を発揮できる(新しいアイデアやアプローチを考え出すことができる)
できる/できない
いかがでしたか。
持って生まれた性格的なものがあるため、全てのものに対して「できる(ある)」という前向きな回答が必要なわけではありません。
成長と共にできるようになることも増えていくはずです。
とはいえ、非認知能力を育てていくためには家庭での日常生活がとても大切になってきますので、これからその方法をお伝えします。
非認知能力を育むためにご家庭でできること
家庭で非認知能力を育むためには、以下の4点を意識しましょう。
- ポジティブなフィードバックとサポート
成功するために努力する過程を含め、日々前向きに挑戦する姿を積極的に認め、子どもの自信を育むことが必要です。
ついついダメ出ししたくなることもダメ出しではなく良い出しを意識し、「お子さんが頑張る過程で普段以上に努力してい点はないか」という視点で観察できたらいいですね。 - 日常生活での挑戦と学びの機会
日常生活の中でも新しいお手伝いに挑戦する、これまで親がやっていたことを子どもに託して実行までを見守る等、新しい経験や挑戦の機会を設けることで成長を促してあげましょう。
最初からできることは少なく、初めのうちは親の手を煩わせるばかりで自分がやった方が早いことも多々あるかと思いますが、子どもを信じ、挑戦を見守る姿勢が大切です。 - 共感とコミュニケーション
毎日お子さんとどのくらいお話ししていますか?
特に共働き家庭の場合は、日々の家事や育児に忙殺されてお話しする時間はなかなか…という場合もあるかと思います。
1日○分!と決める必要はありませんが、食事中や就寝前等ぜひ親子でたくさん会話しましょう。
子どもも親とコミュニケーション取るために考え、表現する力がついてきます。
会話は、子どもの感情や考えに寄り添い成長を支援できる知育活動の一つです。 - お手本としての行動する
子どもにとって一番影響力が大きく、身近な大人が親であるあなた自身です。
率先して自立した行動、自己管理力、社会的スキルを子どもに示し、良いお手本であり続けられるよう努力していきましょう。
まとめ
小学校受験に合格するためには、認知能力(ペーパーの点数)だけでなく、自立/自律/回復力/挑戦力/肯定感/効力感/協働力/コミュニケーション力等の非認知能力の育成も非常に重要です。
今回紹介したチェック内容を参考に家庭での育成方法を工夫し、子どもが幅広い能力を身につけるサポートを行いましょう。
子どもたちの自己肯定感と学ぶ意欲を育て、自信を持って受験に臨めるように導いていかれることを心より応援しています。
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