アイリス幼児教育のあやです。
小学校受験に合格するご家庭の多くは、1校のみならず複数校からご縁をいただく傾向にあります。
今回は、そのような合格するご家庭の多くが実践していることを紹介していきましょう。
勝負は準備段階から始まっている
ビジネスの世界では、準備が8割本番2割と言われています。
合格する家庭はどのように受験を進めていったのか、その一部を見ていきます。
受験スケジュールの把握と計画
小学校受験を成功させるためには、受験スケジュールをしっかりと把握し、計画を立てることが大切です。
志望校とまではいかなくとも、興味のある学校を選んだら、公式サイトから昨年度の募集要項を確認して大まかな受験日程を確認しましょう。
小学校受験はお子さんの発達の度合いや性格が大きく影響するものの、やはり考査日から逆算して、いつまでに何をするべきかを明確にする必要があります。
特に都内をはじめとする首都圏の場合、私立小学校は多数あります。
学校説明会やオープンスクール等の参加申し込みをしていたのに、予定を忘れてしまった!場所を間違えてしまった!等のトラブルも発生しがちです。
そのようなミスをしないように、日程をカレンダーに書き込む、カレンダー共有アプリで家族間で共有するなどしてリスクヘッジすることも忘れずに。
また、受験対策のスケジュールも組み立て、日々の学習計画を立てることも重要です。
週ごと、月ごとに目標を設定し、それを達成することで受験に向けた準備が順調に進みます(といっても、幼児の受験ですから予定は未定。崩れるのが当たり前だと踏まえゆとりを持った計画にしましょう)。
このように家族全員でスケジュールを共有し、協力体制を築くことが成功への一歩です。
学習習慣の確立
受験勉強は一朝一夕には身につかないため、日々の学習習慣を確立することが必要です。
まず、毎日の学習時間を決め、決まった時間に勉強する習慣をつけましょう。
最初は時間にこだわる必要はありません。
あくまで座学の入口は楽しく、が基本です。
また子どもたちは体力面もまだまだですから、園から帰宅後の学習よりも朝の時間帯を利用して学習する方が集中して取り組める場合もあります。
よほど体力に自信がある場合を除き、朝学習の方が集中力を高く保って学習できるお子さんが多い印象を持っていますので、これから学習時間を決めるタイミングなのであれば、ぜひ一度検討してみるといいかもしれません。
また、学習内容は基礎から応用までバランスよく取り組み(ペーパーや巧緻性問わず)、お子さんが飽きない工夫も取り入れてみましょう。
親子のコミュニケーション強化
小学校受験は子どもの実力で合否が決まるものではないため、親子の協力が不可欠です。
親子の会話や一緒に行う取り組みを増やしながらコミュニケーションを強化することで、受験への不安を軽減し、子どもの自信を育てることができます。
まず、日常の会話を大切にしましょう。
そして子どもの話に耳を傾ける時間を持ちましょう。
例えば、園での出来事や友達と一緒に遊んだこと、話したこと、考えたこと等について話すことで、子どもの心理状態を理解できます。
また親が受験に対する前向きな姿勢を示すことで、子どもも自然とモチベーションを高めることができますし、一緒に過ごす時間を増やすことで、親子で遊びながら学べる機会を作ることも効果的です。
志望校選びに必要なこと
合格するご家庭はどのように志望校を選んでいるのか。
家庭としての方針を定めるのはもちろんのこと、合格家庭は当たり前とも言える以下の2点を大切にしている傾向です。
学校の教育方針の理解
全国各地にはさまざまな学校があります。
その中から志望校を選ぶ際には、学校の教育方針をしっかりと理解することが重要です。
各学校の教育理念や方針を確認し、家庭の教育方針と合うかどうかを見極めていく必要がありますが、その前にやるべきは、親として我が子にどのように育ってほしいのかを考えること(将来像)、そしてその将来像に向かってどのようなことを家庭で行っているのか(教育方針)の部分です。
加えてアフタースクールや給食の有無など、ご家庭の生活スタイルによって希望するものがあると思います。
このご家庭としての軸を定めてから、志望校選びをしていくと迷いが生じにくくなります。
例えば、学力重視の学校や、人間力を育むことを重視する学校などがありますから、ホームページやパンフレットをチェックするだけでなく、説明会やオープンスクールにも参加して直接先生や在校生の方からお話を聞くことで、具体的な雰囲気や教育内容を掴んでいきましょう。
この地道な活動こそが、子どもに最適な学校を選ぶ手助けとなります。
学校見学と説明会への参加
志望校選びでは、学校見学や説明会への参加が欠かせません。
実際に学校を訪れて、施設や教室の雰囲気、教職員の対応を直接見ることで、学校の本当の姿を知ることができます。
また、説明会では学校のカリキュラムや特色、入試情報について詳しく説明されるので、入試に対しての解像度がどんどん上がっていきます。
志望校の説明会等のイベントに参加する際には、気になる点や質問を事前に準備しておくと、より有意義な時間を過ごせます。
これにより、志望校に対する理解を深め、子どもに合った学校を選ぶための重要な情報を得ることができます。
学習面での取り組み
小学校受験にはペーパーテストのある学校とない学校があります。
しかし、ペーパーテストがないからといってペーパー対策をしなくていいわけではありません。
では具体的にどのように学習を進めたらいいのかを見てみましょう。
基礎学力の向上
小学校受験では、基礎学力の向上が重要なポイントとなります。
まず、幼児教室で学ぶ幼児期に身に付けるべき学習をしっかりと学ぶことが必要です。
しかしながら学力向上のためには、その土台となる遊びや実体験が欠かせません。
数を数えた経験のない子に対し、いきなりプリントで数を数える問題を解かせようとしても混乱するだけです。
座学の前に実体験、遊びや日常生活の中に小学校受験の学びに通じる要素をたくさん散りばめ、体験する機会を設けることがペーパー強者になるためのコツです。
具体的にどのようなことをすればいいかわからないという方は、こちらの動画で詳しく話していますのでお役立てください。
面接対策と模試
小学校受験では、学力試験だけでなく面接も重要な評価項目です。
面接対策をしっかり行うことで、自信を持って本番に臨むことができます。
まず、基本的な受け答えの練習を繰り返し行うことが大切です。
例えば、自己紹介や入学後はどんなことを頑張りたいか、好きなことについて話す練習をします。
また、模擬面接を通じて実際の面接の雰囲気を何度か体験することで緊張感を和らげることができます。
そのほか各教室や団体が主催する模試を受けることで、試験の流れや時間配分を把握し、本番に向けた準備を整えることも忘れてはなりません。
このように「できることは全てやる」精神で取り組むことにより、子どもは自信を持って本番の考査に臨むことができ、合格への道が開けていけます。
学校説明会や体験学習への参加
オープンスクールや学校説明会、体験学習への参加は、志望校の雰囲気を知るための重要な機会です。
実際に学校の授業を見学したり、体験授業に参加することで、学校の教育スタイルや環境を直接感じることができます。
内容や学校により子どもの参加が認められているものとそうでないものとがありますので、よく内容を確認し、子どもが参加できるものに関してはぜひ一緒に連れて行ってあげましょう。
母子分離の練習になるほか、学校側が子どもが興味を持つ体験活動を用意してくださっていることも多いです。
実際に在校生の方との触れ合いを通し、小学校ってこんな楽しいことがあるんだ!こんな学校に通いたい!という内的動機が芽生えるきっかけとなるかもしれません。
家庭環境の整備も欠かせません
受験して入学する学校から選ばれる存在になるために必要なのは、社会のベースである家風を整えることです。
規則正しい生活習慣の確立
小学校受験は家庭の受験ですから、生活基盤となる家庭の環境を整えることは非常に重要です。
まず、規則正しい生活習慣で過ごしていますか? 毎日の生活リズムを整え、朝起きる時間や寝る時間は一定に保たれていますか?
例えば、朝は決まった時間に起き朝食をしっかり摂る、適度な運動や遊びの時間を設けてストレス発散の機会を作る等、良い生活習慣を通じて心身のバランスを保つことが大切です。これにより、受験勉強に取り組む際の集中力が向上し、効率的な学習が可能になります。
親の役割とサポート
家庭での親の役割は、子どもが安心して受験に取り組むためのサポートをすることです。
まず、子どもの気持ちを理解し、常に応援する姿勢を見せてあげましょう。
子どもは毎日の園に通っているという方がほとんどかと思いますが、外の世界で過ごすことは相応のストレスも感じています。
時には、友達と喧嘩し困難を感じることもあるでしょう。
そんなときはぜひ励ましの言葉をかけてあげてください。
あなたの一言で子どもの自信を高めることができます。
学習面においては、勉強の進捗状況を確認して一緒に計画を立てたり、問題解決の手助けをすることも重要です。
さらに、親自身も受験についての情報を収集し適切なアドバイスを提供することで、子どもにとって最適な環境を整えることができます。
小学校受験の準備は、まさに二人三脚。
親子で協力し合うことで、受験への準備がスムーズに進みます。
ストレス管理とリラックス法
受験勉強は子どもにとって大きなプレッシャーとなるため、ストレス管理にも気を配りましょう。
まず、適度な休息を取ることが必要です。
勉強の合間に短い休憩を挟むことで、リフレッシュしながら学習を進める。
幼児教室ではそのようなフレキシブルな対応はできませんが、家庭ではある意味自由。
あなたがお子さんの状態をよく見極めた上で適切に対応できる点をぜひ活かしてください。
さらに、勉強に疲れたらリラックス法として深呼吸や瞑想を取り入れることをお勧めします。
似たようなことは一部の私立小でも取り入れられていますから、早くから慣れておくと自制心も身につけることもできます。
試験当日の心構え
合格するご家庭は、入試本番当日にバタバタ慌ただしく…ということはありません。
集中して挑む必要があるからこそ、前日には全ての準備を済ませたっぷり睡眠をとって志望校へ行きましょう。
試験当日の準備と持ち物
試験当日は万全の準備を整えることが成功の鍵です。
まず、前日に持ち物を確認し、忘れ物がないようにチェックリストを作成します。
受験票や筆記用具、飲み物や軽食、お子さんの着替えや上履き、スリッパ(お父様のは忘れられがち)などを用意します。
朝は余裕を持って起床し、朝食をしっかり摂ることで体調を整えましょう。
さらに、試験会場である志望校までのルートも事前に確認し、余裕を持って出発することが大切です。時々車で移動されるご家庭もあるようですが、渋滞など不確定要素が大きくあまりお勧めできません。
特に記載がない場合でも、公共交通機関を使った移動が基本です。
リラックスするための方法
続いて試験当日にリラックスするための方法もお話しします。
まず、深呼吸をすることで緊張を和らげることができます。
試験前にゆっくりと息を吸い込み、ゆっくりと吐き出すことで心を落ち着けることができますから、面接前など親子でやってみてもいいですね。
また、ポジティブな自己暗示をかけることで自信を持つこともできます。
私が受験生の母時代から今でも娘と共に「私はできる」と心の中で繰り返すことを習慣化していましたが、これは、自己肯定感と効力感を高めることができとてもよかったです。
試験後のフォローアップ
最後に試験が終わった後のフォローアップも確認しておきましょう。
まず、試験が終わったら子どもをしっかりと労い、頑張ったことを褒めることが先決です。
(色々聞きたいことはあるかもしれませんが、根掘り葉掘り聞くのはお子さんにとっては負担感を与えます)
例えば、「よく頑張ったね」と声をかけることで、子どもに安心感を与えることができます。
また親としては、試験の結果は当然気になるものですが、まだ先に考査を控えている場合は、次のステップを考えるための時間もしっかりとっておきたいものです。
例えば受験の振り返りを親子で行い、良かった点や改善点を確認することで、次の機会に生かすことができます。
こうして本番の経験を積むことで、ご家庭そのものが逞しく大きく成長していきますから、1つ1つの機会を疎かにすることの内容に気をつけましょう。
連日考査が続く場合は難しいかもしれませんが、試験後から合格発表までの期間もリラックスして過ごせるように楽しい時間とする意識も大切です。
これにより、子どもは受験経験を前向きに捉え、次の挑戦に向けて自信を持つことができます。
今回のお話がお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。